自然と人との共存を伝えるカードゲームを子どもたちに届けたい

自然と人との共存を伝えるカードゲームを子どもたちに届けたい

カードゲーム自体が「自然を守るためにできること」を実践! カードに竹紙を使うことで、荒れる竹林を本来の姿に戻すことにも役立ちます。 ◆ご支援いただいた方には、特典としてデジタルフォトブックをさしあげます◆

先に異変に気付いたのは子どもたちでした


「ソーラーパネルが増えてるけど、大丈夫なのかな」
その日は、子ども同士の交流の一環として、京都市と北海道釧路市の小学生環境意見交換会が開催されていました。お互いの住んでいる場所の好きなところ、特徴などを話してもらっていると、不意にそんな言葉が聞こえてきたのです。釧路湿原にソーラーパネルが増えて、そこに棲む動物たちは大丈夫なのかと。

京都側で子どもたちの会話を聞いていた私たちも、実際どのような状況かを確認するために釧路に行ってみました。そこに広がっていたのは、“国立公園”でイメージされるような大自然ではなく、延々とソーラーパネルが続く道路だったのです。
ある高校生は「自分が小学生の頃は、学校の裏はすぐ湿原が広がっていたのに、今はソーラーパネルばかりになってしまって悲しい」と話してくれました。

子どもたちは、自分の住む釧路の街の異変に気づき、自然あふれる景色が失われていることを、残念に思っているようでした。

(写真:オンラインで意見交流する子どもたちの様子)


故郷が好き、を大切にしてほしくて


子どもの頃の原風景は、どんなものだったでしょう。夏の日に森の中で鳥の声に耳を澄ませた記憶、澄んだ川でホタルを見た記憶、学校の帰り道に友達と虫を見つけた記憶……それぞれに懐かしい思い出があると思います。

環境の様々な移り変わりがあると思いますが、昔と今とで、どれだけ自然は豊かになったでしょうか。それとも、慣れ親しんだ森などに開発が入り、消えてしまった――?

今でも色濃く美しい自然の風景が残る街もあれば、失われつつある街もあります。
子どもたちが無垢な手で植物をかき分け、虫に触り、土のぬくもりや川の冷たさを知る機会なども、きっと昔ほどはないでしょう。

子どもの頃に自然と触れ合うことは、成長するうえで非常に重要です。生きる力はもとより、創造性や認知力などが育まれ、それは大きな目で見れば社会の発展に欠かせないものです。そしてまた、恋しい風景の自然環境を守る力にもなると思うのです。

(写真:実際に子どもたちが自然を観察する様子)

子どもたちが、自分自身で、大好きな景色を見つけ、それを守る活動を考えて力を合わせて実現できる“場”を持続的に用意したい――そんな想いから、私たちは2021年に「子ども環境ネットワーク」を立ち上げました。これまで、小学校や子ども食堂などと連携し、意見交換を行ったり、実際に地域の生きものや森を守ったりする活動など、様々に行ってきました。

そして今回、京都市と北海道釧路市の小学生環境意見交換会を開催したことで、釧路湿原の変化に気付いた子どもたちから声が上がることとなったのです。


子どもたち自身が未来を考える

(写真:実際に釧路湿原を訪れ、撮影したもの。湿原の中にソーラーパネルが並ぶ)

「ソーラーパネルが釧路湿原の自然を壊している」という意見を聞いた京都市の子どもたちは当初、その考えに反対していました。SDGsを学習してきた彼らは、自然エネルギーは地球温暖化防止のための、環境に優しいエネルギーであると信じていたからです。

やがて両者の話が進むうちに「どうやって自然を壊さずに太陽光を利用できるのか」という話に発展していきました。自然エネルギーへの転換は必要ですが、推し進めた結果、周囲の自然環境が損なわれてしまえば元も子もありません。子どもたちの議論は尽きませんでした。

その中で私たちは、「知る」を大切にしたいと思いました。京都市の子どもたちのように、「自然エネルギーだから良い」と感じても、導入の仕方、使われ方が適切でなければ意味がありません。だからこそ、まずは知ることが大切だと思うのです。

京都と北海道、それぞれ住む場所が遠く離れている子ども同士だからこそ、現地の詳しい状況が分からなくても、課題に感じることを指摘し合ったり、重要なことに気づいたりすることができました。けれど、その内容が難しいと、なかなか自分事として捉えることは難しくなってしまいます。
そこで、私たちは「カードゲーム」を作るのはどうかと考えました。


“楽しい”を通じて、地域環境を知る


私たちが考えたのは、釧路湿原をテーマに、湿原に住む“森のキングたち(オオワシ、タンチョウ、ミヤマクワガタ、イトウ、ヒグマ)”を主人公にした、食べ物争奪戦ゲームです。

(写真:実際のカードデザイン(一部))

――今日もハラペコキングたちが森の中をさまよっています。しかし、森が環境破壊(環境破壊カード)によって壊され、自分の食べ物(食べ物カード)を集められなくなってしまいました。さあ、そのキングを守るために、環境に良いこと(できることカード)をして、できるだけ多くのキングを森に帰そう……

そんなストーリーのゲームです。
ゲームは、釧路湿原を取り巻く環境をテーマにしていますが、釧路湿原だけにとらわれません。「川がきたない」「ごみの山がある」「水源林が消えた」など、他の地域の環境課題につながるカードも多く含まれ、釧路湿原周辺に住んでいない子どもたちも、身近に起きている事例を自分事として考えられるようになっています。

カードのデザインには高校生が関わり、親しみやすく分かりやすい仕上がりになります。
また、素材にもこだわり、100%竹から出来ている紙や、米ぬかからとれたインク(ライスインク)などを使います。


環境カードゲームを通じ、自分の地域の風景を見直すきっかけに


(写真はイメージ)

きっと、誰にでも大切に残していきたい「風景」があると思います。けれど、当たり前だったその風景は、もしかしたらこの先の未来で失われてしまうかもしれない。
だからこそ、大人はもちろん、子どもたちにも、まずは今を知ってほしい。

きっかけは、楽しいカードゲームから。
遊びながら、「これって、自分たちの所ではどうなんだろう?」を一緒に考える。一見すると、「良いこと」と思えることにも、大きな落とし穴があるかもしれない。まずは知り、そして実際に森に入ったり、川を覗いてみたりして、自然環境に触れてみる。

それは、これからの未来を思考し、守ることでもあります。

楽しく遊んで、あらためて自分の住む町の様子を見直し、変化の要因となる課題に気づき、解決のために行動する――。

このカードゲームが、そのきっかけになるよう、本プロジェクトを通じて、まずは100セットのカードを作り上げたいと思っています。
出来上がったものは、できるだけ多くの子どもたちに知ってほしいため、希望する学校や子ども食堂などの地域コミュニティにすべて配布すると同時に、必ず説明会を実施し、釧路湿原の問題を伝えます。
そして次のフェーズでは、一般の人も手に取れるように制作するなどしていけたらと思っています。

私たちのプロジェクトに興味を持っていただけたなら、ぜひプロジェクトにご参加いただき、一緒に未来へ大切な風景をつなぎませんか?

特典:ご支援いただいた方に、もれなく自然の景色や野生動物のデジタルフォトブックをお送りします。

    ※プロジェクト終了後、メールでお送りいたします。


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◆ 本プロジェクトのメンターについて
特定非営利活動法人子ども環境ネットワーク
「子どもたち自身が大切な景色を見つけ、景色を守る活動を考え、行動を起こす・・・そんな世界を創りたい」という想いから2021年3月の設立時より、「学習支援」「研究支援」「環境保全支援」などを中心に活動してきました。