高校生の手作り絵本をケニアの子どもたちへ!

高校生の手作り絵本をケニアの子どもたちへ!

1​0,000キロ離れた子どもたちに学ぶ楽しさをとどけたい

豊かさを与えてくれる「言葉」を知らない子どもたちへ、絵本を届けたい


私たちにとって、小さな頃から本を読んでもらい、自分で本を持っているというのは、当たり前のことでした。私は子どものころ、妹に絵本を読み聞かせしたことがあり、それは私だけでなく、妹にとっても良い思い出として記憶として残っています。


しかし、世界には今を生きるのに一生懸命で、絵本を持てない子どもたちがいます。


──「子どもたちに、絵本を届けたい!」


その想いに突き動かされたのは、2021年9月のこと。

私たち崇徳高校インターアクト部をはじめ、全国10校から100名以上の生徒が集まり、社会課題解決のためのアイデアを出し合う「SDGs放課後プロジェクト」に参加したことがきっかけでした。


世界は、言葉であふれています。

書籍や看板、メッセージなど、一日として言葉に触れない日はなく、その言葉に人生を変えられた経験がある人もいると思います。


子どものころ、読み聞かせをしてもらって大切な思い出となった絵本。

暮らしの中で触れて、人生を豊かにしてくれた一節。

遠くに暮らす友人に向けて届けた手紙。

私たちの多くは当たり前のように言葉を読み、書き、相手に伝えてきました。


ところが、世界には、言葉の読み書きができない人が7億7500万人もいる事実を、私たちは知りました。

貧困や紛争、ジェンダー差別などの問題により、言葉を学べず、それにより、正しい情報を得られなかったり、危険を回避できなかったり、職業を選べなかったりするのです。


私たちは、インターアクト部のみんなで自分たちに何ができるかを話し合いました。教育を受けたくても受けられない子どもたちの未来のために、何かしたいと思ったのです。

しかし、私たちは現地のことを何も知りません。そこで、各国の教育課題の改善に取り組まれている企業の方や、団体の方にお話を伺い、ある国に目を向けました。それが、ケニアです。





スラムは、南米や東南アジア諸国、サハラ以南のアフリカ諸国を中心に存在していますが、ケニアには、アフリカ最大ともいわれるキベラスラムが存在しています。無数のトタン屋根が密集し、いまにも崩れてしまいそうな家々で暮らす人々の数は、首都ナイロビだけで人口の約60%にもなると言われています。ここには、公共施設がほとんどなく、子どもたちの多くが学校に通えていません。




子どもの頃の原体験は、その後の将来を大きく左右します。言葉が与えてくれる多様な世界観は、私たちにとっては、何より大切なものだと思っています。

だからこそ、私たちは子どもたちに、文字を読める喜びを知ってほしい!と、強く強く、心に願ったのです。


しかし、願うだけでなく、私たちは自分たちの手で、ケニアの子どもたちに言葉を贈りたいと思いました。

それが、この「子どもたちの手元に手作り絵本を届けるプロジェクト」だったのです。


絵本プロジェクトの詳細

私たちは部内で話し合い、一から絵本をつくり、それを現地に届けることを考えました。


絵本の内容について:

アルファベットの文字を主人公にし、動物の名前を教えていくストーリーです。絵本は、漫画研究部の部員と一緒に、この夏に作成を進めました。ただ言葉を覚えるのではなく、楽しく読み進められるよう、工夫して作成しました。


絵本の言語について:

私たちのプロジェクトを支えてくれる方の一人に福居 恭平さんという、ケニアで日本食レストランを経営する傍らアフリカの地域スポーツクラブをハブに、社会課題解決プロジェクトを行っている団体「A-Goal」にて活動を行う現地の日本人の方にご協力いただいています。

ケニアでは英語とスワヒリ語が公用語のため、どちらも取り入れた、2言語の絵本にすると良い、というアドバイスを福居さんより頂きました。そこで、自分たちで翻訳を行い、ネイティブの方にも協力を仰ぎながら、2つの言語で描かれた絵本を作成することに決めました。




絵本の対象について:

絵本を届ける対象ですが、言語学習を始めたばかりの、ケニアのスラム街の子どもたちを予定しています。小学校以上の子どもたちを対象にした絵本を送るプロジェクトはすでにあるため、低年齢の子どもたちを主な対象に考えました(もちろん、小学校低学年の子たちも対象となります)。



こだわりについて:

絵本を作成するにあたってのこだわりが、2点、あります。

一つは、持ち運びのしやすい、手のひらサイズにすること。自分自身で絵本を持つ、という実感を体験してほしいという想いを込めています。


もう1つは、「モノを届けることが、現地の助けになるとは限らない」ということ。今回、「NPO法人Class For Everyone」さんという、世界中のICT教育環境を整備し、「良い教育」を考え続け、実践されている団体の代表、高濱さんから、持続可能性やケニアの産業への貢献も考慮したほうがいいというアドバイスをいただきました。そこで、私たちは国内で絵本を印刷するのではなく、データを現地に送り、現地の印刷会社で製本してもらうことを考えました。


絵本を届ける方法:

ケニアで長年活動されてきた福居さんを通じ、子どもたちに出来立ての絵本を届けていただきます。



福居恭平について

KAI GOBAL LTD 代表(https://www.kai.co.ke/)

ニュージーランド、ベトナム、シンガポールでの企業勤務を経て、2014年ケニアへ移住し起業。日本食レストランやスーパーでの寿司販売を展開。コースト漁師との鮮魚流通、契約農家と日本米栽培なども行う。別途キッコーマン株式会社と合弁会社を経営。アフリカ・ケニアにおいて「食」を軸に事業を展開中。他、スポーツを通したスラム支援を行うA-GOAL(https://a-goal.org/)の創業メンバー・副代表。


持続的に絵本を届け続ける

このプロジェクトは、これが始まりです。

私たち初期メンバーが卒業したとしても、インターアクト部の活動として継承していきます。

絵本の内容に関して、ケニアのスラム街の子どもたちは、旅行のようなことをする余裕もないので、海を見たことがなかったり、住んでいる国の環境ついてもよくわかっていないという実態を聞きました。そのため、今回の絵本をシリーズ化し、海の生き物や、建物の名前、ゴミ問題の啓発、性教育など、現地での課題を解決していく内容にしていくことで、持続的に子供たちの支援を続けていきたいと思っています。


子どもたちが大きくなり、夢を実現し、社会で活躍するためには教育が必要だと思います。この絵本プロジェクトによって、少しでもその手助けができればいいと思っています。


しかし、私たちだけの力では、それを実現することはできません。


もし、私たちのストーリーを読み、少しでも共感いただけたら、このプロジェクトに参加してもらえないでしょうか。そして、私たちと一緒に、子どもたちへ絵本を届けましょう!

遠く離れた国同士ですが、お互いに繋がり合うことはできます。


みなさまのご参加を、心よりお待ちしています。



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インターアクトクラブメンバープロフィール


1、山内 優菜(やまうち ゆうな)


崇徳高校3年生の山内優菜です。遠く離れたケニアの子どもたちに、絵本を読むこと、文字を学ぶことの楽しさを知ってもらえるよう頑張ります!!応援よろしくお願いします!



2、山住 龍成(やまずみ りゅうせい)


崇徳高校2年生の山住龍成です。ケニアの子どもたちみんなが笑顔になれるような絵本を送れるように、全力で頑張ります!



3、三浦 桜空(みうら おうすけ)


崇徳高校2年生の三浦桜空です。

ケニアの子供達に自分の力で文字を読めることの

楽しさを知ってもらえるように頑張ります!



4、山口 貴久 (やまぐち たかひさ)


高校2年生の山口貴久です。

自分たちの絵本でケニアの子供達の

笑顔に繋がればいいなと思います。



5、砂川 みづき(すながわ みづき)

高校2年生の砂川みづきです。

わたしたちの絵本でケニアの子供達に言葉を知ることの楽しさを知ってほしいと思います。